第33回 日本看護歴史学会学術集会開催
看護界が直面している課題を掘りさげた内容でした!
8月31日(土)~9月1日(日)
第33回 日本看護歴史学会学術集会が、川原 由佳里集会長のもと東京広尾にある「日本赤十字看護大学」で開催されました。
今年のテーマは「高度実践時代に向けて看護と専門職のこれからを考える」でした。
アメリカで発達した専門職の役割拡大と機能の高度化、特にナースプラクティッショナー(NP)を巡っての討論が活発になされました。日本にNPをいかに取り入れるか、そのためにはどんなテーマをクリアしたらよいか、高度実践の「高度」とはいったい何を指すのか、といった議論が繰り広げられました。
私が知る限り、NP導入を巡るこうした議論がこれほどなされた学会は見たことがありませんし、日本では必要とわかっていても、なぜ必要なのか、新たな専門職創設が本当に現行の法制度の下で可能なのか、という根本的な問題を掘り下げての議論がなされたのは有意義だったと思います。
歴史学会は、会員350名ほどの小さな学会ですが、それゆえにかつての「KOMIケア学会」のように、学術集会参加者のまとまりと一体感を味わうことができますし、質を確保することも可能だと思います。
来年2020年度の第34回学術集会は、金井一薫を集会長として徳島文理大学で開催します。すでに概略をお示しすることができる段階にきています。
今年の学会では、時代の最先端のテーマを歴史的視点でとらえましたので、来年はナイチンゲール生誕200年の記念大会として、時代が変わっても変わらない看護の本質を見つめ、「高度実践」の内容について問題提起できたらと考えています。
詳細は今後あらためてご紹介します。