看護とは何か

フロレンス・ナイチンゲール

【フロレンス・ナイチンゲール】

ナイチンゲール看護研究所-ロゴ-oval  看護がなすべきこと、それは自然が患者に働きかけるに 最も良い状態に患者を置く ことである。

(ナイチンゲール著、湯槇ます他訳 『看護覚え書』(第7版)、p.222、現代社、2011)

ナイチンゲール看護研究所-ロゴ-oval  看護とは、新鮮な空気、陽光、暖かさ、清潔さ、静かさを適切に保ち、食事を適切に選択し管理すること、 こういったことのすべてを、患者の生命力の消耗を最小にするように整える ことを意味すべきである。

(ナイチンゲール著、湯槇ます他訳 『看護覚え書』(第7版)、p.15、現代社、2011)

ナイチンゲール看護研究所-ロゴ-oval  看護はひとつの芸術(an art)であり、それを実際的かつ科学的な、系統だった訓練を必要とする芸術である。

(ナイチンゲール著、湯槙ます監修・薄井坦子他訳 ナイチンゲール著作集 第2巻「看護師の訓練と病人の看護」、p.97、 現代社、1974)

ナイチンゲール看護研究所-ロゴ-oval 看護については「神秘」などまったく存在しない。よい看護というものは、あらゆる病気に共通するこまごましたこと、およびひとりひとりの病人に固有のこまごましたことを観察すること、ただこの2つだけで成り立っている。

(ナイチンゲール著、湯槇ます他訳 『看護覚え書』(第7版)、p.197、現代社、2011)

ナイチンゲール看護研究所-ロゴ-oval  看護とは、私たちが年ごと月ごと週ごとに《進歩》しつづけないかぎりは、まさに《退歩》しているといえる、そういうものなのである。

(ナイチンゲール著、湯槙ます監修・薄井坦子他訳 ナイチンゲール著作集 第3巻「看護師と見習生への書簡・書簡1」、p.263、 現代社、1977)

ナイチンゲール看護研究所-ロゴ-oval  看護は犠牲行為であってはなりません。人生の最高の喜びのひとつであるべきです。

(ナイチンゲール著、湯槙ます監修・薄井坦子他訳 ナイチンゲール著作集 第3巻「看護師と見習生への書簡・書簡13」、p.431、 現代社、1977)

病気とは何か          

ナイチンゲール看護研究所-ロゴ-oval  すべての病気は、その経過のどの時期をとっても、程度の差こそあれ、その性質は回復過程であって、必ずしも、苦痛をともなうものではない。

つまり病気とは、毒されたり(poisoning)、衰えたり(decay)する過程を癒そうとする自然の努力の現われであり、それは何週間も何カ月も、ときには何年も前から気づかれずに始まっていて、このように進んできた以前からの過程の、その時々の結果として現われたのが病気という現象なのである。

(ナイチンゲール著、湯槇ます他訳 『看護覚え書』(第7版)、p.13、現代社、2011)

ナイチンゲール看護研究所-ロゴ-oval  病気とは、健康を阻害してきた、いろいろな条件からくる結果や影響を取り除こうとする自然の働きかけの過程なのである。癒そうとしているのは自然であって、私たちは、その自然の働きかけを助けるのである。

(ナイチンゲール著、湯槙ます監修・薄井坦子他訳 ナイチンゲール著作集 第2巻「病人の看護と健康を守る看護」、p.128、 現代社、1974)

ナイチンゲール看護研究所-ロゴ-oval  自然は病気というあらわれによって癒そうと試みているが、それが成功するか否かは、部分的には、いやおそらく全面的に、どうしても看護のいかんにかかってこざるをえない。

(ナイチンゲール著、湯槙ます監修・薄井坦子他訳 ナイチンゲール著作集 第2巻「病人の看護と健康を守る看護」、p.128、 現代社、1974)

健康とは何か          

ナイチンゲール看護研究所-ロゴ-oval  健康とは何か? 健康とは良い状態をさすだけでなく、われわれが持てる力を充分に活用できている状態をさす。

(ナイチンゲール著、湯槙ます監修・薄井坦子他訳 ナイチンゲール著作集 第2巻「病人の看護と健康を守る看護」、p.128、 現代社、1974)

看護師とは何か         

ナイチンゲール看護研究所-ロゴ-oval  英国では女性の誰もが、あるいは少なくともほとんどすべての女性が、一生のうちに何回かは、子供とか病人とか、とにかく誰かの健康上の責任を負うことになる。言い換えれば、女性は誰もが看護師なのである。」

(ナイチンゲール著、湯槇ます他訳 『看護覚え書』(第7版)、 p.1、 現代社,2011)

ナイチンゲール看護研究所-ロゴ-oval  自分自身ではけっして感じたことのない他人の感情のただなかへ自己を投入する能力を、これほど必要とする仕事は他に存在しないのである。

(ナイチンゲール著、湯槇ます他訳 『看護覚え書』(第7版)、 p.227、 現代社,2011)

ナイチンゲール看護研究所-ロゴ-oval  看護師のまさに基本は、患者が何を感じているかを、患者に辛い思いをさせて言わせることなく、患者の表情に現われるあらゆる変化から読みとることができることなのである。

(ナイチンゲール著、湯槇ます他訳 『看護覚え書』(第7版)、 p.227、 現代社,2011)

ナイチンゲール看護研究所-ロゴ-oval  看護師は自分の仕事に三重の関心をもたなければならない。ひとつはその症例に対する理性的な関心、そして病人に対する(もっと強い)心のこもった関心、もうひとつは病人の世話と治療についての技術的(実践的)関心である。

(ナイチンゲール著、湯槙ます監修・薄井坦子他訳 ナイチンゲール著作集  第2巻「病人の看護と健康を守る看護」、p.140、 現代社、1974)

ナイチンゲール看護研究所-ロゴ-oval  看護師は、病人を看護師ために存在するとみなしてはならない。看護師が病人のために存在すると考えなければならない。

(ナイチンゲール著、湯槙ます監修・薄井坦子他訳 ナイチンゲール著作集 第2巻「病人の看護と健康を守る看護」、p.140、 現代社、1974)

ナイチンゲール看護研究所-ロゴ-oval  看護師はたしかに患者の「要求に対してやさしい思いやり」をもたねばならない。だが一方では、筋の通った考え方をもっていなければならない。

(ナイチンゲール著、湯槙ます監修・薄井坦子他訳 ナイチンゲール著作集 第2巻「看護師の訓練と病人の看護」、p.122、 現代社、1974)

現代のように、多くの団体があり、定期雑誌や出版物が流行し、何でもかでも人前に引っぱり出される時代にあっては、本当の看護の仕事というものは、静かな、そして個人的な仕事であるべきことを、私たちが忘れてしまう危険はないでしょうか。

ナイチンゲール看護研究所-ロゴ-oval  優れた看護師は優れた女性でなければなりません。

(ナイチンゲール著、湯槙ます監修・薄井坦子他訳 ナイチンゲール著作集 第3巻「看護師と見習生への書簡・書簡12」、p.430、 現代社、1977)

看護師の訓練          

ナイチンゲール看護研究所-ロゴ-oval  看護そのものは、病人のベッドサイドや病室内または病棟内においてのみ教え得る。それは講義や書物を通して教え得るものではない。講義や書物が補助的なものとして使われるのであれば価値があるのだが、そうでなければ書物に書いてあることは役には立たない。」

(ナイチンゲール著、湯槙ます監修・薄井坦子他訳 ナイチンゲール著作集 第2巻「病人の看護と健康を守る看護」、p.125、 現代社、1974)

ナイチンゲール看護研究所-ロゴ-oval  訓練とは、看護師に病人が生きるように援助する方法を教えることである。病人を看護することはひとつの芸術である。しかも、系統的で実地に即した科学的な訓練を必要とする技術である。

(ナイチンゲール著、湯槙ます監修・薄井坦子他訳 ナイチンゲール著作集 第2巻「病人の看護と健康を守る看護」、p.128、 現代社、1974)

ナイチンゲール看護研究所-ロゴ-oval  看護師の眼と耳とは訓練されていなければならない。

(ナイチンゲール著、湯槙ます監修・薄井坦子他訳 ナイチンゲール著作集 第2巻「看護師の訓練と病人の看護」、p.76、 現代社、1974)

ナイチンゲール看護研究所-ロゴ-oval  看護師の訓練が、書かれた学問に依存していることが、今やひとつの実際面での危険であるかもしれない。

(ナイチンゲール著、湯槙ます監修・薄井坦子他訳 ナイチンゲール著作集 第2巻「病人の看護と健康を守る看護」、p.140、 現代社、1974)

ナイチンゲール看護研究所-ロゴ-oval  人材は創り出さなければならない。ゆるぎのない基礎を固めるためには、根強い、熱意のこもった数年間が必要なのである。

(ナイチンゲール著、湯槙ます監修・薄井坦子他訳 ナイチンゲール著作集 第1巻「女性に要る陸軍病院の看護」、p.79、 現代社、1975)

観察とは            

ナイチンゲール看護研究所-ロゴ-oval  看護師に課す授業のなかで、もっとも重要でまた実際の役に立つものは、観察とは何か、どのように観察するかを教えることである。

(ナイチンゲール著、湯槇ます他訳 『看護覚え書』(第7版)、p.178、現代社、2011)

ナイチンゲール看護研究所-ロゴ-oval  正確な観察習慣を身につけないかぎり、われわれがどんなに献身的であっても看護師としては役に立たない。

(ナイチンゲール著、湯槇ます他訳 『看護覚え書』(第7版)、p.189、現代社、2011)

ナイチンゲール看護研究所-ロゴ-oval  正確な判断をはばむ思考の習癖が2つあって、どちらもひとを誤った結論に導く。すなわち(1)状態や状況についての観察不足、(2)何でも平均値をとって良しとする根づよい習癖、この2つである。

(ナイチンゲール著、湯槇ます他訳 『看護覚え書』(第7版)、p.202、現代社、2011)

ナイチンゲール看護研究所-ロゴ-oval  患者に生じる結果についての正確な判断を下す能力は、そのすべてが患者の生活をとりまくあらゆる条件や状況の探究ということにかかっている。

(ナイチンゲール著、湯槇ます他訳 『看護覚え書』(第7版)、p.203、現代社、2011)

病院・ホームケア        

ナイチンゲール看護研究所-ロゴ-oval  病院がそなえているべき第一の条件は、病院は病人に害を与えないことである。

(ナイチンゲール著、湯槙ます監修・薄井坦子他訳 ナイチンゲール著作集 第2巻「病院覚え書」、p.185、 現代社、1974)

ナイチンゲール看護研究所-ロゴ-oval  内科的ないし外科的治療処置が絶対に必要である時期が過ぎたならば、いかなる患者も1日たりとも長く病院にとどまるべきではない。これは例外のない法則である。

(ナイチンゲール著、湯槙ます監修・薄井坦子他訳 ナイチンゲール著作集 第2巻「病院覚え書」、p.293、 現代社、1974)

ナイチンゲール看護研究所-ロゴ-oval  病院というものはあくまでも文明の発達におけるひとつの中間段階にすぎず、実際どんなことがあってもすべての病人を受け入れてよいという性質のものではない。

(ナイチンゲール著、湯槙ます監修・薄井坦子他訳 ナイチンゲール著作集 第2巻「病人の看護と健康を守る看護」、p.144、 現代社、1974)

ナイチンゲール看護研究所-ロゴ-oval  われわれはすべての母親が健康を守る看護師となり、貧しい病人はすべて自宅に地域看護師を迎えるその日の来るのを待とう。

(ナイチンゲール著、湯槙ます監修・薄井坦子他訳 ナイチンゲール著作集 第2巻「病人の看護と健康を守る看護」、p.144、 現代社、1974)

ナイチンゲール看護研究所-ロゴ-oval  究極の目的はすべての病人を家庭で看護することである。

(ナイチンゲール著、湯槙ます監修・薄井坦子他訳 ナイチンゲール著作集 第2巻「貧しい病人のための看護」、p.63、 現代社、1974)

その他の名言         

ナイチンゲール看護研究所-ロゴ-oval  天使とは、花をまきちらしながら歩く者ではなく、人を健康へと導くために、人が忌み嫌う仕事を、感謝されることなくやりこなす者である。

(Sir Edward Cook、中村妙子・友枝久美子訳:ナイティンゲール-その生涯と思想 第2巻 p.376、時空出版、1993)

ナイチンゲール看護研究所-ロゴ-oval  理論というものは、実践に支えられているかぎりは大いに有用なものですが、実践の伴わない理論は看護師に破滅をもたらすのです。

(ナイチンゲール著、湯槙ます監修・薄井坦子他訳 ナイチンゲール著作集 第3巻「看護師と見習生への書簡・書簡8」、p.395、 現代社、1977)

ナイチンゲール看護研究所-ロゴ-oval  私たち看護するものにとって、看護とは、私たちが年ごと月ごと週ごとに《進歩》しつづけないかぎりは、まさに《退歩》しているといえる、そういうものなのです。

(ナイチンゲール著、湯槙ます監修・薄井坦子他訳 ナイチンゲール著作集 第3巻「看護師と見習生への書簡・書簡1」、p.263、 現代社、1977)

ナイチンゲール看護研究所-ロゴ-oval  われわれがみんな死んでしまったとき、自ら厳しい実践の中で、看護の改革を組織的に行なう苦しみと喜びを知り、われわれが行なったものをはるかにこえて導いていく指導者が現われることを希望する。

(ナイチンゲール著、湯槙ます監修・薄井坦子他訳 ナイチンゲール著作集 第2巻「病人の看護と健康を守る看護」、p.144、 現代社、1974)

↑トップへ戻る